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深夜まで困惑したままのルイズでした。そして、その原因となったドアは目の前に・・・ ドアを開ければ困惑からは開放されるかもしれないのですが、今のルイズにその行動をする勇気はありませんでた。 (ああ、悪夢だわ。こここ、こんな事ありえないわ。) ルイズは、頭からシーツをかぶり現実逃避を繰り返していた。 そうこうするうちにルイズに睡魔が訪れそのまま深い眠りへと誘われていったのでした。 翌朝、ドアが静かに開きある人物が入ってくるのでした。その人物はベッドまで行くとルイズをゆすり始めました。 「ルイズ・・」 その人物はおとーさんでした。 「・・・ん・・・ふにゅ・・・」 「ルイズ・・・朝」 「・・・あんた誰? あ、昨日召喚したんだった・・」 ルイズは被っていたシーツから顔を出すとおとーさんに話しかけ窓を一瞥しました 「まだ明るく無いじゃない・・・早いわよ」 そう言うとルイズは眠りにつこうとした。しかし、思い出したようにこう付け加えるのでした。 「そこに置いてある服洗濯しといてね」 そう言いながら、シーツから手を出して脱ぎ捨ててある服を指差すのでした。どうやらドアの事は忘れているようでした。 おとーさんは学園内をウロウロしていました。洗濯する場所がわからなかったのでした。もっとも、「自分の家」へ帰れば良かったのでしょうがそこまで考えつかなかった様でした。 おとーさんは運良く洗い場の方へ出ることが出来ました。更に運がいいことに親切なメイドさんと出会うことが出来たのでした。 「あの、どちら様で・・・あ、ミス・ヴァリエールの使い魔さんですね。白くて宙に浮いているゴーレムだって他のメイドか ら聞きました~」 「洗濯」 「え? あ、ミス・ヴァリエールから頼まれたのですね。でも・・・」 空を見上げるメイドが残念そうに 「今日は霧雨で・・・ お洗濯しても乾きませんよ。私も貴族様から頼まれた分があって困っているのですけどね・・・」 メイドはため息をつきながらおとーさんに話すのでした。 「その洗濯物も預かりましょうか?雨が降っていますから今日は無理ですけど、晴れたらすぐに洗濯しちゃいますから」 おとーさんはそのメイドに洗濯物を手渡すとお辞儀をしてどこかへ行こうとするのでした 「あ、私はシエスタって言います。後で声かけてくださいね~ 洗濯が終わっていたらお渡しますから~」 おとーさんは、シエスタの声に振り返り手を振るとそのままどこかへ消えてしまいました。 シエスタが洗濯を諦めて他の仕事に取り掛かろうとした時、突然爆発音が聞こえてくるのでした。しかし、ルイズの失敗魔法 だと考え何事もなくそのまま仕事に精を出すのでした。 しばらくするとシエスタは呼ばれたような気がしました。呼ばれた方を見るとおとーさんが居ました 「どうしたのですか?」 「晴れた」 おとーさんにそう言われ外を見るとたしかに霧雨は降っていませんでした。外に出て空を見上げると雲も無くいい天気です。 「あ、これならお洗濯できますね」 笑顔でおとーさんを見るシエスタでした。おとーさんは何かつぶやいています 「・・・の為ならエーンヤコーラ・・・」 シエスタは少し首を傾げていましたが、おとーさんも手伝うと言う事になり一緒に洗濯することになりました。 学園内では、先ほどの音で起きる者も居ましたがやはりルイズのだろうと言う事で特に気にする者も居ませんでした。 その時当のルイズは 「ん?何今の音???」 と起き上がり窓から外を見ました 「ん~、いい天気ね。あれ使い魔・・・洗濯に行かせたんだっけ・・・それにしても・・・」 ルイズはドアを眺めながらまた困惑してしまいました (ま、魔法なのかしら・・・でも、詠唱とかしてなかったし・・ なんで扉の向こうから使い魔以外の声がしたのかしら・・・) 昨日はドアを開ける勇気はありませんでしたが、今は少し違いました。 (ちょっと覗くだけなら大丈夫・・・よね) ルイズの中に好奇心が生まれどんどん大きくなっていきました 恐る恐るドアに近づくとドアノブを握り少しだけあけて中を覗いてみました。 おとーさんが部屋に帰ってくると、あのドアの前でルイズが失神していました・・・
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コダマ名 HP 攻撃 防御 速度 合計 属性1 属性2 攻撃属性 弱点 耐性 スキル 必要アイテム ちびルイズ 85 75 60 50 270 地 - 地風 水樹氷 雷毒岩 - ルイズカード Hルイズ 130 85 90 65 370 地 風 地風鋼 氷水 雷地闘毒虫 夢想時空 祝福の霊珠 ※青文字は属性一致、赤文字は重複弱点、緑文字は重複耐性、灰色は無効、(括弧内)はスキル効果あり ちびルイズ.gif Hルイズ.gif ちびルイズ Hルイズ スキル 夢想時空 ターン終了時、自分の速度がSLv×2%上昇します。 スペル スペル名 属性 威力 消費 詳細 必要銭 ちびルイズ Hルイズ 幻想怪奇弾幕 地 80 20 通常攻撃 3000銭 - ○ バーティカルホライズン 地 100 30 通常攻撃(初期) 20000銭 ○ ○ 黄泉比良坂強行突破 地 120 40 相手の防御を20%下げます。 100000銭 ○ ○ 地 150 50 相手の防御と速度を20%下げます。 禁呪 - ○ エーテルの風 風 80 20 通常攻撃 3000銭 ○ ○ エオリアンスペース 風 100 30 通常攻撃 20000銭 - ○ 霊天停止 風 120 40 相手の速度を20%下げます。 100000銭 - ○ 風 150 50 相手の速度を50%下げます。 禁呪 - ○ 白銀の車輪 鋼 80 20 通常攻撃 3000銭 - ○ 魔界急行片道切符 鋼 100 30 自分の速度を20%上げます。 20000銭 - ○ 鋼 120 40 自分の速度を30%上げます。 禁呪 - ○ カード効果 アイテム名 装備時効果 契約コダマ 入手(金額) 備考 ルイズカード HPが20増加します。 ちびルイズ 小吉印の福袋・アイテムショップ(200000銭) 4-4クリアでショップ追加
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前ページ次ページルイズの魔龍伝 2.異世界の夜に 「普通だったらこの世界に存在する幻獣その他もろもろを呼び出すの。 あんたみたいな良く分からないのが出てくるなんてトリステイン魔法学院始まって初めての事だわ。」 「しかし驚いたな、俺のような姿をした者は本当にいないのか…」 「むしろアンタみたいなゴーレム、どこから出てきたのか私が知りたいぐらいよ」 ルイズの自室、高級そうな調度品が所々に置いてあり貴族のいる部屋、というのが何となく伺える。 ベットに腰掛けるルイズの目の前にはどっしり胡坐をかいて腕組みをしているゼロガンダムの姿があった。 窓から差す午後の日差しも沈みかけて鮮やかなオレンジに色になっている、そんな時間の事である。 「それはいいが…俺の事はゼロと呼んで欲しいのだが…どうしても駄目なのか?」 「絶対にいや」 「ゼロのルイズと呼ばれてるのに何か関係あるのか」 「うるさい!次に同じ質問したら壊すわよ!」 「…ふぅ」 これで二回目の問いかけであったがやはりルイズはむっとした顔で聞き入れてくれなかった。 サモン・サーヴァントはこの日の授業の最後の科目であり 終了後は使い魔との交流という事でルイズのクラスは他より早く放課になっていた。 なのでルイズもゼロを連れて部屋へ戻って使い魔についての説明をしていたのである。 「材料の調達は地理を知るのにいいし、必要なものは君が教えてくれればいいからな」 「うん」 「守る…これも仕方が無い、この世界を知るためにしばらくここに身を置く以上勤めは最低限は果たそう」 「うんうん」 「だが、何で俺が掃除雑用下着の洗濯までせねばならんのだ!」 「だって使い魔の勤めだもの」 軽く怒っているゼロにしれっと言い放つルイズ。 「断る」 「義務」 「…埒が空かんな。仕方が無い、話を変えて俺の事も少し話そう。」 「じゃあ聞かせてもらうわよガンダム」 掃除雑用下着の洗濯を巡る攻防に終わりが付かないと判断したゼロは話題を換え 自分の事について話す事にした。これで理解してもらえば下着の洗濯だけは 避けられるかもしれない、そう信じていた。 「俺の名前は…まぁ知っているか、これでもユニオン族というれっきとした種族の一つだ。」 「しゅ、種族ぅ!?アンタってゴーレムじゃなかったの!?」 「…召喚された時も俺はゴーレムじゃないと言ったぞ」 「だってアンタみたいな種族なんて聞いた事無いわよ。 どこかの高名なメイジが作った自意識があるゴーレムか何かかと思ったわ。」 「それで、俺はこの世界とは別の世界であるスダ・ドアカからやってきたって訳さ。」 ルイズの顔が一気に胡散臭いものを見ている顔になる。 「異世界?全然信じらんない」 「君が信じようが信じまいが俺はスダ・ドアカという世界から来た、それだけだ。」 「…一応そういうことにしておくわ、ゴーレムさん」 下着洗いを回避しようとするならば多少の事は我慢する必要があった、ゴーレム扱いもやむなし。 そう思いつつゼロはルイズの言葉を流しつつ更に説明を続ける。 「あと俺はまぁ…騎士だ、己の剣の冴えで戦う者。流石に騎士ぐらいはこの世界に存在するだろう」 「それならいるわね、あんた自身は魔法とかは使えないの?」 「無縁だな、とりあえず君を守るという事なら出来る実力ならあるさ。」 「ふーん 本当はかなりの事が出来るのだが正直に話した所で絵空事に取られるだけだろうと考え ゼロはとりあえず騎士、という事にした。 あまり力はひけらかさない方が良い、力とは良くも悪くも人を変えてしまうものだという 考えもあっての事ではあるのだが。 「(ゴーレムかと思ったら良く分からないし魔法は使えないっていうし…)」 そっけない受け答えをしながらも内心ルイズは落胆していた。 自分の望んでいた使い魔のイメージとはまるでかけ離れていたのもあるが 金のような鎧に妙なと見た目で、しかもゴーレムにしては 身長がルイズよりやや大きいぐらいの小ぶりな大きさ。 「(…夢と違うじゃないのよ)」 あの夢はなんだったのか、自分を乗せて雄大に飛ぶあの黒い龍はどこへ? 彼女の疑問は尽きなかった。 「という事で下着の洗濯はやってもらうから」 「なぬっ!」 結局ルイズはゼロに下着洗いを命じたのであった。 「…これは何だ?」 「何ってあんたの食事よ」 日もとっぷり落ちて夕餉の時間、大きいテーブルが三つ並び荘厳な飾り付けが施された 『アルヴィーズの食堂』に通されたゼロが目にしたものは 床に置かれた皿と、申し訳程度に小さな肉片が浮かんだ琥珀色のスープ、そしてその皿の隅っこに ちょこんと置かれた小さいパン二切れであった。 「俺の席はどこだ?」 「何言ってるのよ、あんたは使い魔だから床で食べるの」 「…」 「本当は使い魔なら外で食べるんだからね、それだけでもありがたいと思いなさい。 っていうか物を食べるゴーレムなんて初めて見るわよ」 呆れ顔になってるゼロの心境を察してか止めを刺すつもりなのか ルイズの容赦ない一言が炸裂する。 「…」 「ちょ、ちょっとどこ行くのよ!」 「使い魔は使い魔らしく、俺も外で食べる事にするよ」 そう言ってゼロはスープとパンの乗った皿を持つと食堂を後にしてしまった。 当然後に残されたルイズは憤慨していた。 「なっ、なんなのよアイツ!次からは床じゃなくて外に用意してもらうようにしてやるから!」 「大きい月が二つ…か、俺も随分遠い世界に来てしまったもんだな…」 校舎の外、多数の生徒の使い魔が集まりそれぞれのエサを食べている中 どっしり座ったゼロは月を眺めながらパンをかじりスープをすすっていた。 この世界における自分の待遇とスダ・ドアカ界には無い宙に浮かぶ二つの月が 自分が異世界にいるという事をより実感させてくれる。 「文句は言えんが…腹に据えかねるものが…っと、もう空か」 あっという間に食べてしまい目の前には何も無い皿しか残っていなかった。 物足りなさを感じつつも戻ろうとした時、自分のマントに何か違和感を感じたゼロ。 振り返ると尾に炎を灯た真っ赤で、結構大きなトカゲが彼のマントを引っ張っていたのである。 「きゅるきゅる…」 「中々立派な火竜だな、こっちでいうとサザビードラゴンかそのあたりか?」 そのトカゲは自分の足元にあった何かの生肉を加えてこっちに差し出してくる。 「…もしかして俺にくれると?」 「きゅる」 「いいよ俺は。その気持ちだけ有り難く受け取っておくさ」 大トカゲの頭を撫でたゼロを見てたいた他の使い魔達も自分が食べていた餌を運んで来た。 何かの生肉をはじめとして草や虫、ミミズなど野性味溢れる餌がゼロの前に積まれてゆく。 「いや、俺が足りないなとは思ったけど別にそこまでは欲しくないぞ!いいから!お前たちで食え!」 ゼロは皿を手に取ると熱烈的な使い魔達から逃れるように再び食堂へと戻っていった。 その時、右手のルーンがぼんやり光を放っていたのにはゼロ自身も気づいてはいなかった 「(ちょ~っと調子が狂ったけど一日の最後こそは きっちりと主従関係を叩き込んで締めないとね!)」 一日も終わり就寝の時間、ルイズは決意を固めながらゼロと自室まで歩いていた。 「さて、寝る場所だけどあんたはここね!こーこ!」 「床か?」 「そう、使い魔だから当っ然床!これ以上ない位床よ!」 ドアを開けた途端から高圧的な態度で床を指差しゼロに話すルイズ。 「(いくらなんでもこれなら私の立場が上だって気づいて…)」 「そうか、すまないが鎧を置かせて欲しい」 「え?えああそそっ、そうね、そこのクローゼットの隣に置けばいいんじゃないかしら?」 「悪いな」 今まで流浪の身であったゼロにとっては野宿は当たり前、ましてや敵の気配も無いここなら どこであろうと問題なく眠りに就けるのであった。 ルイズの企みはあっけなく幕引き。目の前で鎧を脱いで指定した場所に置くゼロの横で 同じく服を脱いでそこら辺に投げるルイズ。 「ルイズ」 「何よ、ご主人様と呼びなさいって言ってるでしょうガンダム」 「女の子なら多少は恥じらいを持った方がいいぞ」 「使い魔、しかも人間じゃない奴に見られても別に何とも思わないわよ!」 そういってさっさとネグリジェに着替えた彼女はすばやく布団に潜り込んで指を鳴らすと 部屋を灯していたランプも消えてしまった。月の明かりだけが部屋に蒼く差し込む。 「使い魔の説明の時にも言ったけどそれ、明日洗っといてね」 先ほど脱いだ下着を投げ口早に言うとそれっきり彼女は一言も喋らなくなった。 「(やれやれ、とんだじゃじゃ馬娘だ)」 ゼロは脱いだ鎧にかかっていた自身のマントをひったくり、それに丸まって床に横になった。 「(ユニオン族のいない異世界…か)」 心に去来するのはかつての戦いの記憶。 強大な力を持った遺跡、ドゥームハイロウの力によりユニオン族が抹消され 幻魔皇帝がザンスカール族を率い人間を統制支配する悪しき世界。 生き残った唯一人のユニオン族であるゼロは受け継がれた雷の技と 一族に伝わる神の獣、龍機ドラグーンを用いこれに挑んだ。 雷の奥義にて召喚された城は巨人となりて幻魔皇帝と戦い、抹消されたはずの仲間も 精神のみの状態で現世に舞い戻り自身に力を与えた。 集う力はついに幻魔皇帝を討ち破り、消えたユニオン族をこの世に再び戻し平和を取り戻した…。 「(雷龍剣よ、俺はこの世界でどうすればいい?)」 かつての戦いが思い浮かんでは消えていき、その意識も眠りの中にゆっくりと落ちていった。 彼の、長い一日はこうして終わりを告げたのである。 前ページ次ページルイズの魔龍伝
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前ページ次ページBRAVEMAGEルイズ伝 第一章~旅立ち~ その4 登場!宿敵(?)ギーシュ 荒れ果てた教室、煤けたピンクブロンド。 ミセス・シュヴルーズから“錬金”をするように指示されたルイズが起こした惨状である。 ムサシと手分けして教室を片付けているが、その表情は暗い。 主が塞ぎ込んでいるのを見たムサシは、そのあまりに沈んだ様子を見て気を効かせ声をかける。 「なあルイズ。一度や二度失敗したくらいで、クヨクヨすんな」 「……何よ」 「魔法だってたくさん修行すりゃそのうちできるようになるはずさ」 「ッ、あんたみたいな子供に、何がわかるのよ!」 ルイズが奥歯をギリリ、と噛み締める。 持っていた箒を足下に叩きつけた。 あまりの剣幕に驚くムサシは、きょとんとした眼でルイズを見つめる。 「そりゃおいら魔法のことはてんで知らねえけどよ。 学校で皆がやってることなら、なんべんも修行して─」 「……勉強なら誰よりやってる、練習だって何回もしてる! 練習でいつも傷だらけ、血だって流したわ!なのに全ッ然成功しないの!!」 溢れんばかりの涙を瞳に溜めて、ルイズは怒鳴った。 荒い息を抑えようともせず、尚も続ける。 「何をしても爆発!使える魔法なし!成功率ゼロ!だから“ゼロ”のルイズ!」 「……」 「それでやっと使い魔召喚が成功したと思ったら、あんた、みたいな、子供、だしっ……」 いつしかルイズの眼からぼろぼろと大粒の涙がこぼれ出す。 誰にも言えない、そんな感情をルイズは涙といっしょに零してしまったのだ。 もう、嫌だった。 全身の力ががくり、と抜ける。 「もう……いいわよ……どうせ、私は死ぬまでずっと、ゼロのまま……」 「何言ってんだ、皆にあのまま言われっぱなしでいいのかよ、ルイズ!」 「……もう、ダメよ私なんて……!!……運命には、逆らえないわ」 「─そんな運命なんて、クソくらえだっ!!!」 力なくへたりこむルイズの言葉を、今まで黙っていたムサシが遮る。 顔を上げると、そこには眉を釣り上げるムサシの顔があった。 「おいらが、なんとかしてやる」 ムサシは、刃を抱いて生きる兵法者だ。 大人でもまして色男でも無い、女性の気持ちなど理解できようもない。 出てきた言葉は、少々強引で不恰好だった。 「……チビのあんたに……何が、できるのよ! どうせ……皆といっしょに、私が失敗するたび……影で嘲笑う、そうに決まってる!」 「がんばる奴を、どうして笑わなきゃなんねえんだ!!」 半ば怒声に近いムサシの声が再び教室に響く。 しかしムサシの強い言葉に、ルイズはどこか心が落ち着いき、涙が引っ込んだ。 ぐしぐしと顔をこする主人に向き直り、とりあえずムサシはその場にあぐらをかく。 そうして、持っていた箒をぶんっ、と振りおろす。 「いいかルイズ」 「……何?」 ぴた、とこちらに向けられた箒にルイズは何と言えばいいか、威圧されて押し黙った。 膝を抱えて、目線を合わせるように座り込む。 いつのまにか、ルイズはムサシの目を見て話すようになっていた。 「おいらに技を教えてくれたヤツの一人に、ニックって騎士がいたんだ」 「?」 「そいつは、来る日も来る日も薪割りしてやっと騎士になった。騎士になってからも、薪割りばっかりしてた」 「……薪割りが何だっていうのよ」 「毎日してた薪割りが、ニックに“技”を編み出させたんだ」 「……技?」 言うと、ムサシはおもむろに立ち上がりルイズに歩み寄る。 叩きつけられた足下の箒を手に取り、両手に一本ずつ握りしめた。 “二天一流” ムサシの編み出した極意、俗に言う二刀流の構えであった。 その構えをとったムサシに、ルイズは言い知れぬ気迫を感じる。 虚空に向けて剣をゆらり、と動かす。 その刹那、右手で一閃、二閃と箒が唸った。 傍らのルイズに、その勢いがビリリと伝わる。 「……せいっ!」 そして、左手の一撃。 目の前の薪を、ささくれ一つ残さず完膚無きまでに両断するまでに極められた剣。 曰く、薪割りダイナマイト。 ルイズの髪が勢いでふわりと巻い上がった。 その余りの剣気に、いつしか悲しみはどこかに吹っ飛んでしまっていた。 「薪割りが、この技を生み出させた」 「……あ、う、うん」 「その騎士も、おいらも毎日剣を振ってる。ルイズは振るのをやめるのか?」 ムサシの言葉に、ルイズはハッとする。 自分が成してきた努力を、少年はその手に振るう剣に例えて肯定している。 ルイズに精一杯の激励を贈っているのだと。 「おいらは剣しか知らないし、魔法はどうだかわからねえけどさ。 毎日修行して、ルイズもおいらと一緒にもっと、強くなろうぜ!」 「……ムサシ」 ずっと、そういう言葉を求めていたのかもしれない。 自分の努力を家族以外にこうして面と向かって肯定してくれる人がいる。 一緒に。 その言葉を投げかけ、側に居てくれる。 それだけで、ルイズの胸がじんわり温かくなった。 目頭もまた、かっと熱くなる。 「……あ、あんた、私より、ち、小さいくせに、生意気言ってんじゃないの!」 「顔くらい拭けよ、眼真っ赤じゃねえか」 「うるさーい!……ほら片付ける!」 ムサシの顔を見ていられなくてごしごしと顔をこする。 空気の読めない奴ねとぶつくさ言うも、その顔はどこか嬉しそうだった。 「何だよまったく、おてんばめ。やっぱ姫みてえだ」 ぶつくさ言いながらもせっせと一所懸命片付けるムサシ。 自分の部屋もフィギュアで散らかさないし、歳の割にはマメなのだ。 「……あ、あと……みっともない所を見せたわね……忘れなさい!今のは!」 「気にすんなって、生きてりゃいろいろあるさ」 「……あんたって。子供とは思えないこと言うわね、ホント」 目の前の少年が急に自分の姉達と同年代ほどにも思えて、ルイズは不思議な感覚を覚えた。 まったく、大人ぶっちゃってとぶつくさ言いながら教室の片付けを済ませて扉を閉める。 時間を見ると、急いで食堂へと向かった。 「……子供とは思えない、か」 教室を二人で整えるころには、昼休み開始の時間になっていた。 ムサシはルイズの後に続くようにして食堂へ向かった。 今朝と同じく賑わう食堂には大勢の生徒が既に着いている。 「じゃ、おいらはちょっとメシ食ってくらあ」 「え、ちょっと。あんたどこ行くつもりよ」 「料理人のおっさんと仲良くなったんだー!」 嬉しそうな顔をして厨房へ駆けていくムサシに、ルイズは声をかけられなかった。 よくよく考えてみれば使い魔の単独行動を許してしまった。 「……大人っぽいと思ったらこういうところが子供なんだから!勝手ばっかり!もー!」 先程の功もあるとは言え、主従関係をはっきりさせておかねばならないだろう。 ルイズは話を聞かない使い魔に地団駄を踏んだ。 「……せっかく分けてあげようと思ったのに……」 ムサシも罪な男である。 「うめえ、やっぱりシエスタが作った握り飯は最高だぜ!」 「ふふ、そう言ってくれるとうれしいな」 「まったくだ!明日からのメニューに追加するしかねえな!ガッハッハ!!」 むしゃむしゃと最高水準純白のお米を貪るムサシ。 シエスタが振る舞ったおにぎりで厨房は一大米ブームとなった。 そして、翌日からの食卓に並んだ白い塊に、生徒たちは大熱狂。 後の米騒動である。 「ごちそうさん!……さてと、タダ飯食らいじゃおいらの気がすまねえ!何か手伝える事はないかい?」 「そんな、いいのよムサシくん」 「おおよ!子供が気を使うもんじゃないぜ!」 豪快に笑うマルトーだが、ムサシは首を横に振る。 「いや、男として、武士として!恩を貰いっぱなしってのは沽券に関わるぜ!」 「まったく、ご主人様以外に餌付けされて……あれでも使い魔かしら」 ぷりぷり怒りながら食事を済ませるルイズ。 近くで座っていたマリコルヌが豚の姿焼きをかすめ取られて泣いていた。 「……?何か騒がしいわね」 ルイズが辺りを見回すとなにやら騒々しい。 人混みの中心に向かう。 そこに居たのは、泣きそうなメイドとキザったらしい同級生。 そして彼女の使い魔だった。 「子供のやったこととは言え、許しておけることではないよ!君! 二人のレディの名誉が、傷ついたんだ!」 「申し訳ありません!」 「シエスタ!謝ることないぜ!」 もう人ごみを掻き分けて行く途中で頭が痛くなった。 あの生意気極まりない使い魔は一日一度はルイズの頭痛のタネになる決まりでもあるのか。 ムサシとギーシュは、真っ向から睨み合いをしていた。 事の顛末はこうだ。 ムサシは昼食を済ませた後、忙しい中食事を用意してくれた恩としてデザートを配膳する手伝いをしていた。 そこでシエスタと言うメイドと一緒に食堂をうろつく途中、ムサシが香水のビンを拾い上げたのだという。 落とし主はギーシュ。 親切心から拾い上げたそれを、彼は突っぱねたのだと言う。 しかしその事が切っ掛けにギーシュの浮気が発覚。 下級生のケティと、同級生のモンモランシー二人の女子が登場。 ギーシュの両頬には真っ赤な椛が刻まれたらしい。 そしてその理不尽な怒りの矛先は、平民の小僧の分際でお節介にも落としたビンを拾った─ 「君のせいだよ!?謝ったって許されることじゃあない!」 「はっ!おいらに謝るつもりはねえぜ!女にだらしねえお前が悪いんじゃあねえか!」 「その小僧の言うとおりだギーシュ!」 「お前が悪い!」 あたりはどっと笑いで包まれた。 ギーシュの頬が熱いのは、殴られただけが理由では無い。 「く!君、年長者ならしっかりと子供のやることに眼を……」 「まちな!また女に手を出すつもりか?シエスタは関係ないぜ!」 「ムサシくん、だめ!貴族にそんな言葉を─」 群がった生徒達はもう膝を叩いて笑う者までいた。 この鼻持ちならない子供、何者─ と、ほんの少しの冷静さを取り戻し考え、そしてギーシュは薄く笑った。 ムサシの片眉が釣り上がる。 「思い出したよ……あの"ゼロ"の召喚した、の物乞いか」 「なんだって?」 「いやなに、確かにこちらもゼロのルイズ"ごとき"の使い魔にカッとなるなんて……恥ずべきかもしれないね。 なにせあの主人だ、使い魔への躾もまともにできるわけがない。取り合うほうが愚かだったということさ。 もっとも、魔法一つ使えない"貴族の恥"にはピッタリの使い魔なのかもしれないがね」 ルイズは自分にまで悪口が飛び火し始めたのを見て、顔を顰める。 本人がいるとは露知らずなギーシュのその罵詈雑言、いつもよりもことさら辛辣だ。 しかしその言葉に、ルイズは怒りよりも悲しみが先立った。 言うとおりなのかもしれない。 先程までの自分も言っていたように─ (私は死ぬまでずっと、ゼロのまま) しかし、その考えをやはり打ち砕くのは彼女の小さき使い魔だった。 「ふざけんなっ!!」 「……何だね?」 ムサシは激昂した。 貴族がどうのではない、ムサシは感情を抑えきれなかった。 目の前の男は、自分と共に修行をし、変わりたいと願うルイズを愚弄したのだ。 「あいつが貴族の恥だって!?冗談じゃねえ、おいらから見りゃ、立派な貴族ってのはルイズのほうさ!!」 「ほう、君が貴族を語るのか!?面白い!せいぜい主人の肩を持つがいい!」 ムサシが思い浮かべたのは自分を召喚した二人……姫、そしてルイズ。 そのどちらであれ、高潔な魂を汚す事は許されないと、その想いがムサシに行動させた。 「あいつはお前なんかよりずっと真剣に貴族をやってらい!馬鹿にするっていうなら、許さねえ!!」 自分のことで真剣に怒っている。 そんなムサシを見て、ルイズは居ても立ってもいられない。 「ムサシ、やめなさい!」 「ルイズ!」 「……だいたい聞いてたから。馬鹿にされるなんて、いつものことだから……いいから。 ……だから、ギーシュに謝んなさい、怪我するだけよ」 ルイズは静かに言い放つ。 確かに悔しかった、唇をぎゅっと噛み締める。 だが、この優しくて、まっすぐな使い魔を、今は傷つけたくなかった。 ドットとは言えメイジのギーシュに眼をつけられては、どうなるか。 自分一人傷つけばいいと、ルイズは悲しみを堪えてムサシを制した。 その顔を見て、囃し立てていた連中も、ギーシュでさえも押し黙る。 もっとも、ギーシュはここまで来た手前今更引き下がりそうもなかったが。 しかし、ムサシはルイズの制する手を、ゆっくりと払う。 「うっせえ!!決闘だ!!ルイズに謝れ!!」 前ページ次ページBRAVEMAGEルイズ伝
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前ページBRAVEMAGEルイズ伝 第一章~旅立ち~ その8 登場!土くれのフーケ 魔法学院には斜陽が差し、赤い景色が広がっていた。 一行は、ちょうどルイズの部屋の窓から見える光景、広い裏庭にてムサシを囲んでいる。 「なあ相棒ぉ、俺っちどうしてこんな状況になってんの?」 「わりい、おいらもデルフの力が本当なのか気になるからさ。よろしく頼むゼ、タバサ」 「了解した」 新たな使い手の元に渡った、魔剣デルフリンガー。 今、彼は剣としての初仕事をしようとしている。 「タバサー、有り得ないだろうけれど外さないでよ?どこかの誰かさんじゃ無いんだから」 「ツェルプストー、それは一体誰のことを言っているのかしらぁあ…?」 「あら、そのちっぽけな胸にお尋ねしたらどう?心当たりがおありなんじゃないの」 外野で一悶着起きている最中だが、その初仕事がタバサの手によって成された。 最初の仕事…それは『的』である。 **** 「はぁい、ルイズ。使い魔とおでかけしてたようね?」 「げ、ツェルプストー」 「げ、って何よはしたない」 買い物から学院に帰ってきた二人を出迎えたのは、ルイズの級友二人であった。 会うなり小競り合いを続けている様を見て、やっぱり日常茶飯事だなとムサシは苦笑する。 と、タバサの使い魔であるドラゴンが、顔を摺り寄せてきた。 「きゅいきゅいっ」 「おう、ただいま!悪いけど、今日は何も持ってねえぜ?」 「……今日、は?」 「?ひょっとしてこいつのご主人様かい? この間、おいらの飯を分けてやってたんだけど……」 「……」 無言で竜に手招きし、自分の使い魔になにやら耳打ちする。 ややあって騒ぎ立てた風韻竜の頭を大ぶりの杖で小突いた。 ムサシは苦笑した、他人に餌付けされるなということであろうか。 「おいらから何かやるのは、マズかったかな?」 「別にいい、ねだったのはこちらの方。迷惑だったのなら謝る」 「気にしないでいいぜ」 王国にはおしゃべりが多かったこともあり、口数の少ないタイプと付き合う経験が無いムサシ。 しかしコミュニケーションが取れないほどでは無いようなので一安心する。 ルイズの級友に迷惑をかければ、しっぺ返しは必ず来ると予想できたからだ。 主にゲンコツや平手で。 「それにおいらも、こいつといるのは楽しかったからな。ええっと……」 「タバサ。使い魔がシルフィード」 「そっか、おいらはムサシだ、よろしくな」 手短に自己紹介を済ませたタバサの視線に、ムサシは頭上に?を浮かべた。 なにやら剣を見る自分のように、値踏みをしているような……そんな雰囲気を感じたからだ。 「こ、コホン…それより、ムサシくん聞きたいんだけど」 「おいらか?」 と、ここで突然キュルケに指名され、己の顔を指さすムサシ。 そうよ、とキュルケがウインクを飛ばして応える。 「ねえ、何を買ってきたのか見せてくれない?私とても興味があるわ」 背の小さいムサシに視線を合わせるため、キュルケはしゃがみ込む。 170サントを越える身長のキュルケが屈めば、ムサシとはちょうど頭の高さが一致する。 おまけに胸元とスカートの裾が危険なことになっている、ルイズはムッとした。 「それならちょうどよかったゼ」 「おう相棒、早速出番かい」 そう言うと、鞘から背中の剣を抜く。 変わらず涼しい態度のムサシに、ルイズは何故かしたり顔だった。 「こいつのことルイズにも説明するところだったんだ」 「一体、このボロがどうすごいって言うの?とても信じられないけど」 一行は剣を持つムサシを囲んでいた。 彼のゴーグルの力が如何にも信じ難いルイズや、不思議な装備の数々に興味を抱くタバサはどこか神妙だ。 「私は信じるわよムサシく~ん。ね、早く教えて?」 キュルケの猫なで声が聞こえた途端にルイズの口角がひくついた。 彼女だけはいつもとペースが変わらないようである。 言い合いがまた始まりそうな気配をなんとなく察し、さっさと準備に入る。 待ってましたとばかリに滾る剣を鞘から引きぬき、ムサシは抜身のデルフリンガーを掲げた。 「待ってたぜ相棒、俺っちやる気マンマンってなもんよ」 「わりいな、まだ何を斬るってわけでもねえんだ」 「何ぃ?そらねえぜ、やり場のないこの気持ちをどこに向ければ良いのよ」 「多弁」 「おしゃべりな剣ねえ……」 タバサとルイズが剣のトークに難色を示す。 しかしムサシは気にしていない様子でゴーグルをかけ、この剣の秘密を読み解き始める。 「この剣は『ガンダールヴ』ってぇ奴の使ってた剣で、このサビは仮の姿らしいぜ」 「『ガンダールヴ』?……って、あの?」 「始祖ブリミルが従えたと言われる、伝説の使い魔のひとり」 今しがた自分で口にしたタバサも含め、その場にいた一同は息を飲む。 ガンダールヴ、が何者なのか知らない者はここにはいない。 皆名前くらいは知っている。 それほどの伝説的存在の使っていた剣が目の前にあると言う。 「おおそれだ!さっき言いかけたのはそれ、『使い手』ってなぁそのことよ」 「『使い手』?ムサシ君がそれだっていうの?」 「おうよ色っぺえ娘っ子」 武器屋で出会ったムサシを、デルフは確かに『使い手』と呼んだ。 傍にいたルイズもまた気にかかっていた言葉ではあるが、まさかそれがブリミルの使い魔とつながるとは思いもよらなかった。 「俺っちの前の『使い手』がガンダールヴ、二番目の『使い手』が今の相棒ってこった」 「おいらが、その『がんだーるぶ』と同じだってのか?」 「本当だったらすごいことよムサシ君、やっぱり私の眼に狂いは無かったわ!」 キュルケに抱きすくめられ、降ろしてくれよとムサシは足をばたつかせる。 そんな様子すら気にかからないほどルイズは考えに没頭していた。 ガンダールヴの剣、確かに伝説に名を馳せる剣である。 その剣に認められた自分の使い魔、ムサシ。 だとすると彼もまた『ガンダールヴ』なのだろうか? しかし目の前のムサシ、そしてデルフリンガーの人物像と今まで自分が読み聞いた伝説を照らし合わせる。 そして頷いた。 なんというか…… 「あんたらどっちも伝説ってガラじゃないわねぇ……」 「そりゃねえゼ」 「ひでえなあ娘っ子」 疑心まるだしのジト眼で見られ一人と一振りはがっくりうなだれた。片方は剣なのでよくわからないが。 すると、今まで静観していたタバサが不意に疑問を挙げる。 「ガンダールヴの持つ剣ならば、単なるインテリジェンス・ソードでは無いはず」 タバサの疑問は、当然と言えた。 伝説級の武器であり、マジックアイテムであると言えるデルフリンガー。 何も特殊な能力が無い、とは考え難い。 「何か、魔法がかけられている?」 「お、鋭えところをつくね、眼鏡の娘っ子。俺っちもうろ覚えだが……ええっと……」 「こいつには『魔法を吸い込んじまう力』があるみてえだぜ?」 すっかり自分の能力を記憶の彼方に封じてしまったデルフの代わりに、ムサシが説明する。 この能力ならば、なるほどガンダールヴが『神の盾』の異名を持つ所以にもなろう。 三人の少女はようやくデルフリンガーの正体に納得が行き始める。 すると、ここでキュルケが意地悪そうな笑みを浮かべた。 「ねえ、ルイズ。本当に魔法を吸収するか見せてくれない?」 「え」 「ムサシ君を疑うわけじゃないけどぉ~……やっぱりこの眼で見たいじゃない?それとも魔法の調子でも悪いの?」 明らかなキュルケの挑発的な態度ではあるが、あっさりとルイズは乗せられる。 耳まで真っ赤にして、やってやろうじゃないの!と肩を怒らせムサシの持つデルフリンガーの前に進み出た。 「ファイアーボール!」 吹き飛んだ。 そりゃあもう見事に吹き飛んだ。 ただし、吹き飛んだのはムサシでもデルフでも無く、その後ろ。 はるか上、学院の壁であった。 『固定化』の呪文がかかっている筈の壁に大きなヒビが入っている。 驚愕の表情で硬直したルイズに対し、キュルケは遅れて大笑いした。 「ルイズ、目でも悪くしたの?あんなところが吹き飛んだわ」 「ううううう、うるさぁーい!ちょっとズレただけよ!!」 もはや何度目になるか解らない口論が始まったがもはや慣れっこである。 当初の目的であったデルフの能力確認だが、言い出したタバサが魔法を使うとのことで決着はついた。 話はここで冒頭に戻る。 いよいよということで、言い争いも中断したキュルケとルイズも固唾を飲み、見守った。 ムサシがデルフリンガーを構え、距離を取る。 杖を向けてからふと、考えついたような顔をしてムサシのほうを向いた。 「風系統の魔法では確認が難しい」 「そっか、見える魔法で頼むぜ」 「わかった、威力を絞った『ウィンディ・アイシクル』を使う」 『氷の矢』ウィンディ・アイシクルはタバサの得意とする呪文である。 トライアングルスペルではあるが、威力を控えるという調節も容易であった。 「おーいデルフー、いくぜー!」 「うおー!俺っちこういう視線が集まる状態苦手なの!緊張して背中痒くなってきた~っ!」 「どこが背中なんだ?」 騒ぎ立てる剣自身をよそに、表情一つ変えずタバサによる氷の矢が放たれた。 「ホントに消滅しちゃったわね」 「嘘みたい……ホラ吹きのボロ剣どころか、伝説の剣よ!伝説の剣!」 俄に浮き足立つルイズ。 デルフリンガーの言うことに、偽りは無かった。 放たれた矢は、吸い込まれるように消えてしまったのだ。 思わぬ形で知った事実にすっかり舞い上がっているのだろう、ルイズは勢い良くジャンプして喜んだ。 「あー、効かねえって解っててもこちとらビビんのよやっぱ。まだ胸ドキドキしてら」 「どのへんが胸なんだ」 だがその伝説の剣と、伝説の使い魔は変わらずこの調子である。 例え事実であろうと、伝説の一端を担う者たちと誰が信じようか。 これでは漫才コンビのチビと一振りである。 ルイズは熱くなっていた自分がとたんに虚しくなり、小さな肩をすくめた。 「伝説って所詮…過去よね」 「あ、それひでえな娘っ子」 一同は脱力した笑いを漏らした(タバサを除いて) 夕日も傾き、そろそろ夜が近い。 各々が空腹を満たし、夜を穏やかに過ごし、明日へ備えて床に就く。 そう思っていた、矢先のことであった。 「あら……」 「雲?」 一行の周囲に、影が差す。 日は沈みつつあるが、まだ夜の闇が訪れるには早かった。 それに、ルイズは感じていた。 この寒気は何だろう。 まるで何か危機が迫っているような。 「違う、これは……」 「ゴーレム!?」 タバサがいち早く気付き、キュルケも次いで驚いた。 のそりと姿を表し夕日を遮ったのは、全長30メイルはあろうかというゴーレム。 それが足踏みで大地を揺らしつつ、こちらに近づいてくるではないか。 キュルケが悲鳴を上げて逃げ出したのを皮切りに、ムサシとルイズも後に続いた。 「何よあれ!?」 「まさかあれって噂になってる……」 「!貴族相手にドロボーしてる奴か」 「『土くれのフーケ』、確かに手口は同じ。これほどのゴーレムを使う賊は他にいない」 タバサが落ち着いた様子シルフィードを呼び寄せた。 ゴーレムは裏庭にいる自分たちなど構いもせずに真っ直ぐ宝物庫へと向かっている。 逃げるなら今だった。 しかしシルフィードに乗り込もうとしたのはキュルケとタバサのみ。 二人はUターンすると、そのまま走りだした。 「ムサシくん!」 「逃げろ、みんなっ!」 先んじて振り返ったのはムサシだった。 ゴーレムの足元まで舞い戻り、デルフリンガーを勢いづけて抜刀する。 「デルフ!待たせたな!」 「おうよ、ついに出番か!?」 「でやあぁーっ!」 宝物庫に拳を叩きつけ続けるゴーレムの脚を、据え物斬りの要領で断つ。 一本の線が刻まれたと思うと、そこから上は斜めにずり落ちた。 切断された膝から下はぼろぼろともとの土になりゴーレムのバランスは崩れる。 「やったゼ!」 「いや、まだだ相棒!」 無くなった部分を埋めるように、足元から土が盛り上がり纏わり付く。 やがてムサシに斬られる前と同じ状態にすっかり戻ってしまった。 上を見上げると、黒いローブの人影が肩に立っている。 どうやらあれがゴーレムの主らしい。 「くそ、これじゃキリがねえな」 「どきなさいムサシ!ファイアーボールっ!」 遅れて駆けつけたルイズが早速呪文を唱えるが、いつもの通りの爆発が起きる。 教室や舎の壁を壊すことはできても、今回ばかりはゴーレムの表面が弾けてそれで終わりだった。 後から後から補充され、まるで通用していない。 「ルイズ、お前の魔法は効かねえ!危ねえから離れてな!」 危なっかしい主人を守るため、ムサシは真雷光丸を抜いた。 そしてデルフと共に逆手に構えて、ゴーレムの脚へと飛びつく。 両の剣を交互に突き刺し、巨大な身体を崖に見立てて登っているのだ。 これぞ伝説の武具『ベンケイブレス』の力である。 「何よ……!?私が足手まといだって言うの!!」 ルイズの頭に血が上った。 実のところ、彼女はかなり焦っていた。 先程からフーケのゴーレムが殴りつけているのは、自分が爆破した壁。 すでにヒビが入っていたからこそ、今こうして砕かれているのではないだろうか。 ルイズは、責任感と、意地と、劣等感が綯交ぜになった気持ちが抑えられない。 「私が賊を捕まえてやるんだから……!!あんたみたいなチビに遅れは取らないわ!」 ルイズは、忠告を一切聞かぬまま爆破ばかりの呪文を続けた。 持ち前のプライドの高さは、彼女に逃走という選択を捨てさせた。 あるいは、勇敢な使い魔に対する嫉妬だったのかもしれない。 「あいつだな……おい!観念しな、ドロボー!」 ようやく巨大な身体を登り終えたころには、フーケの仕事は済んでしまっていた。 盗み出した品が入っているだろう箱を抱え、目深に被ったフードから人相は伺えない。 ただひとつ見えたのは、三日月のように笑う口元だけであった。 「年貢の納め時ってヤツだぜ!」 したり顔の盗賊に飛びかかろうとしたその瞬間、ムサシはふわりと自分の身体が浮くのを感じた。 いや、浮いたのでは無い。落ちたのだ。 フーケがムサシが乗っていた部分のみを、風化させた。 「うわっ…!」 この高さから落ちてはひとたまりも無い、とムサシは雷光丸をゴーレムに突き刺した。 なんとか落下も半ばでぶら下がることに成功するが、すでに仕事を終えたらしいフーケはゴーレムを歩かせた。 ゆらゆらと揺れ、しがみつくので精一杯だ。 「くっ……」 「ファイアーボール!!」 ルイズの一際大きな爆発がゴーレムのバランスを崩した、フーケも驚いたのか肩口にしがみついている。 だがその拍子に、ムサシの身体を支える雷光丸が、抜け落ちてしまった。 「うわあっ!」 「ムサシッ!!」 かなりの高さから落下したムサシは、裏庭の草地に叩きつけられた。 主であるルイズは、思わずゴーレムから目をそらして、使い魔の元に駆け寄る。 「ムサシ、やだ、ちょっと…」 「!!危ねえっ」 近づいたルイズを、ムサシは身体ごとぶつかるように突き飛ばした。 人がせっかく心配してあげたのに、だのご主人様に向かって、などといった非難が口をついて出る間もなく。 ムサシがゴーレムが足の下敷きになった。 「え?」 何が起きたのか少しの間、理解できなかった。 そして気づいたとき、ルイズの顔が色を失う。 自分の魔法がムサシを落とし、ゴーレムをよろめかせたのだ、と。 「むっ……」 口が強張り、舌がつっかえて喉が引っかかる。 絞り出せた叫びは目の前で土に埋まった使い魔の名のみだった。 「ムサシぃぃぃぃぃッ!」 **** フーケは目的を終えたからか、さっさと逃げてしまったようだ。 執拗に追おうとしていたルイズは消沈し蹲り、キュルケが先程から声を掛けているというのに反応を見せない。 そこに、シルフィードに乗って追跡していたタバサが戻ってきた。 「途中まで追跡できたけれども、見失った」 「ああ、ありがとタバサ。ってそれよりこの子なんとかしてよ」 見ればルイズの周りの草がすっかり抜かれている。 ぶちぶちと千切っては捨て、千切っては捨て、よほど先程のショックが強かったようだ。 「ね、ルイズ、あのね……」 「うるさい!うるさいわね!放っておいてよ!」 それまで項垂れたままのルイズがキッと睨みを聞かせ、弾かれたように金切り声を上げた。 目には一杯涙が溜まってはいるが、器用にも一粒たりとも零さずにいる。 これは最後の意地だろう。 「あ、あいつ、ホント勝手なんだから、私の言うこと、聞きもしないで、わたしの、わたしの」 呼吸を荒らげて、肩を震わせ、辿々しい言葉を吐き出す。 キュルケもタバサも何も応えずにいた、そうするうちにやがてルイズの声も勢いを失っていく。 「……わたしを庇って……わたしのせいで、あいつ」 「気にすんなよルイズ」 間の抜けた慰めの声なんて、一番求めていなかった。 空気の読めないのんき者に、ルイズの頭がカッと熱くなる。 「バカ!私はあんたみたいに気楽に……」 ルイズがはた、と気づいた。 この場に置いて存在しないはずの少年の声が聞こえた。 何故だろう、頭の中はぐるぐると回って考えがまとまらない。 そこには泥まみれのムサシがぺっぺっ、と土を吐き出しながらも無事でいた。 「あ、あ、あ」 「だから、さっきから喋りかけてたのに」 「…娘っ子ぉ、俺っち汚れちまったよ。なんか拭くもんある?」 「水の魔法で洗い流したほうがいい」 「あ、俺っち無効化しちゃうから駄目だわ、井戸どこ井戸」 皆、取り留めもないような話をしつつ、何か居たたまれなさそうにルイズを見ていた。 というか何故だろう、何でだろう。 ルイズは当然の疑問を口にする。 「なんで生きてるのよあんたーーー!!」 「『スチールボディ』ゲット・インだぜ!」 ゴーレムにぶら下がったあの一瞬、雷光丸でフーケのゴーレムから能力を吸収したのだ。 ゲット・インでエネルギーを吸収した物体は通常消滅する。 しかしストンプゴーレム、キングマンイーターのように内包するエネルギーが膨大なものは消滅に至らない。 今回もそのケースのようだった。 ちなみに、吸収した能力は短時間ではあるが、自らの肉体に鋼鉄の如き硬さをもたらすもの。 そのお陰で落下しても、踏み潰されても軽症で済んだ、まさに危機一髪という所だったわけだ。 ギリギリの所で果たした生還劇にも関わらず、ルイズは激怒した。 だがその実、ひどく安心させられて涙を隠すのに必死だっただけのようだ。 「ようし気をとりなおして……逃さねえぜ、土くれのドロボー!」 一方ムサシは泥まみれになり傷つきながらも、この場でたった一人わくわくしていた。 ようやく、求めるものにありつけそうだ、と。 前ページBRAVEMAGEルイズ伝
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前ページ次ページルイズの恐竜惑星 前回から引き続き、医務室にいるルイズとラプター。 「ふーん..それじゃあ、あんたはギラグールって言う竜人の戦士ってわけ?」 「単純に言ってそういうことだ」 冷静なようだが実のところラプターは混乱していた。 彼は自分の住む恐竜人類の世界と、哺乳人類の世界、 そしてバーチャル大陸を交差点とする多次元宇宙の存在は把握している。 だがいくらなんでも魔法が文明の基盤で、なおかつ科学どころか機械の概念すらない世界など聞いた事がない。 ややこしくなるのを避けるため(というか別の世界と言っても信じないだろう)こうした言い方をしている。 「悪いけど...とても信じられないわ。だってギラグールなんて今まで聞いた事無いもの」 「じゃあこの国との接触がまったくなかったか、お前が余程の世間知らずかどっちかだな」 「...何よその態度!あんたは私の使い魔で、私はあんたのご主人様なの!」 「誰もお前に従うなんて言ってないが」 「でも契約はしたのよ!だから少しぐらい敬う気になったらどうなの!?」 「へいへいマスター。これで満足か?」 「...もうそれで良いわよ」 「それで使い魔ってのは具体的に何をする物なんだ?」 「いいわ。それじゃ使い魔というのは...」 ルイズの話を要約するとこうだ。 使い魔の役目は主に3つあり、1つ目は主人の目となり耳となること(要するに感覚を共有することらしい)、 2つ目は主人の望む物を手に入れること、そして3つ目が主人を守る事。 「それで今俺が見てる物(ルイズの顔)が見えるのか?」 「駄目何も見えない...それで2つ目は秘薬の材料のコケや鉱石を手に入れることなんだけどできる?」 「種類や特徴の指定さえあればなんとかなるだろう」 もともとラプターは指定された恐竜を狩る任務についていた。それが鉱石などに変わった位だ。 「それで3つ目は主人を守る事なんだけど...」 「戦闘なら得意分野だ」 「..そう。ならいいんだけどね...」 即答して左腕のクローを振り上げたラプターに、思わず冷や汗をかくルイズだが、内心歓喜していた。 「(ひょっとして当たりを引いたのかも..?)」 前ページ次ページルイズの恐竜惑星
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ルイズ(☆2) 基本選手能力 打撃能力 守備能力 ミート D 12 捕手 C 15 パワー D 10 一塁 勝負強さ C 15 二塁 バント C 15 三塁 走力 C 14 遊撃 肩力 A 24 外野 B 17 盗塁 C 13 盗塁阻止 A 23 熱オフ平均成績 ※本塁打、打点、四球、三振、犠打、盗塁、失策は500打数換算での平均値 ※データは第24回~第30回のもの 使用者 打率 本塁打 打点 出塁率 四球 三振 犠打 盗塁 失策 OPS 30名 .224 2.9 37.7 .278 37.2 64.3 7.3 5.2 5.2 .561 獲得タイトル(打撃タイトル) 回数 タイトル リーグ 所属チーム 備考 データ未集計 獲得タイトル(ベストナイン・GG・MVP) 回数 タイトル リーグ 所属チーム 備考 データ未集計 トピック 肩と盗塁阻止力が妙に高いが、熱スタオフラインのルールでどの程度機能しているかは不明。 チルノと同じくコスト☆1、OPSもコスト相応。犠打と盗塁はちょっぴり高め? 外野適性はそれなりなので、低コストの守備固めとしては悪くない。
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基本情報 名 前 ルイズ・アルジェント [Louise Argento] 性 別 女 年 齢 23歳(*1) 分 類 一般住民 身 長 168cm 体 重 48kg 職 業 ゼブロン辺境伯令嬢 誕生日 10/24(蠍座) 一人称 私 住 所 アガルタ島・北エリア 呼び方 身内(家族・使用人・ヨハン家)と子供以外はさん付け アガルタ島の町長アルノルトの娘で、リアの姉。幼い頃から身体が弱く、滅多に家から出る事は無い。上品でどこか儚い雰囲気を持った女性。 詳細情報 登場時期 はじめから 家族構成 父アルノルト、母アルバ(故人)、妹リア、婚約者ジェスロ(故人)(*2) 好きな色 白、銀、水色 趣味特技 読書、お菓子作り、音楽鑑賞 担当楽器(*3) ピアノ・オルガン(*4) 性 格 物腰柔らかく上品で、落ち着いた雰囲気の知的な女性。 仲良し 使用人、ヨハン家、ジェイ、ジル、クララ、ノーラ、シオン、マヤ等 不 仲 マシュー(*5)、デズモンド、エース、バルトロ ~行動パターン~ 基本的に家から出る事は無いが、晴れた日曜は教会の典礼に参加している。二章終了後は教会や役場等、少しずつ外へ出る姿が見られる。尚、リアが結婚した後はアルノルト、ケイトと交代で役場の受付に立つようになる。ブラッドと結婚後は二人で出歩く姿が見られるように。 ~略歴~ 生まれつき身体が弱く、都会で勉強する予定だったが計画が頓挫。メイザース邸でジェイや後の婚約者ジェスロと共に勉学に励む。この時ジェスロの親友でメイザース邸庭師の息子ブラッドとも出会い、親交を深めている。 ルイズ5歳の時にリアが誕生するが、母アルバの体調が悪化。ヨルダ一家と共にジェスロとブラッドが町長家にやってくるが、翌年アルバが亡くなる。その時心の支えになってくれたジェスロと婚約。体調も快方に向かう。 しかし二年後、連絡船事故でジェスロを亡くす。一度は回復しつつあったルイズの体調が一気に悪化する。 タイガやミハルの活躍で島に活気が戻った頃から体調が改善、長く傍で支え続けてくれたブラッドと結婚する事になる。以降は町長を継ぐため、精力的に活動するように。(*6) 好き + クリックすると開きます 大好き:タマゴカブのミモザサラダ、カブとサケのクリームシチュー、キッシュ、トマトのカプレーゼ、トマトフルーツサラダ、生ハムとリンゴのサラダ、ブロッコリーの温サラダ、大地の根菜サラダ、チョコクッキー、チョコテリーヌ、薬膳スープ、月映る黄金スープ、紅茶のパウンドケーキ 好き:野菜&フルーツ全般(ニンニク&トウガラシ以外)、ミルク(加工品も)、ハチミツ、秋の愛(花束)、アルタイト(アクセサリは×)、ナルリリー、ルナフラウ、シライトソウ、ライラローズ、シルバーカラント、カシュナ、アスパラのバターソテー、大好物以外のサラダ類、オランジェット、コーンポタージュ、スイートポテト、カボチャのスープ、焼きナス、アップルパイ、キャロットラペ、ホウレンソウのおひたし、青汁、クッキー、ハーブブレッド、森のキノコシチュー、キノコ汁、キノコのバターソテー、ハーブティー全般、ボンゴレビアンコ、刺身、魚の香草焼き、アユのマリネ、アジのカルピオーネ、鶏ハム、生ハムのユッケ、紅茶類(茶葉も○)、カシュナのポプリ等 苦手 + クリックすると開きます 苦手:塩辛、脂っぽい食べ物、コーヒー類 大嫌い:こがねの香水以外の香水全般、酒類全般(二章クリア後はフルーツで作った酒、ワイン、カクテルは普通になる)、宝石や鉱石類(アクセサリ含め受け取らない)、キムチ、ワスレナグサ、ニンニクの丸焼き、辛い物全般 意外と嫌いなものは少ないが、好感度は非常に上がりにくい。毎日一日も欠かさず好きなものをプレゼントして、三年目が終わる頃にようやく好感度がMAXになるイメージ。(*7) イベント ※準備中 + ... イベント名1 説明 イベント名2 説明 イベント名3 説明 イベント名4 説明 イベント名5 説明 イベント名6 説明 イベント名7 説明 イベント名8 説明 イベント名9 説明 イベント名10 説明 イベント名11 説明 イベント名12 説明 パーソナル詳細 ※この項目については表の関係でPCからの閲覧を推奨します + クリックすると開きます 個人形成・性格 積極的⇔消極的(性格) どちらでもない 強気⇔弱気 どちらでもない 神経質⇔無神経 やや神経質 繊細⇔粗野 繊細 勇敢⇔臆病 やや臆病 気長⇔短気 やや気長 好奇心旺盛⇔無関心 どちらでもない 健康⇔不健康 不健康 多弁⇔無口 あまり話さない 個性的⇔地味 普通 総合 自分の体と責任(立場)のギャップでやや臆病になっている。繊細で落ち着いた雰囲気。 行動 能動的⇔受動的(行動) 受動的 行動⇔計画 念入りに計画 せっかち⇔のんびり(動き) ややのんびり アウトドア⇔インドア(行動範囲) 全然出ない 勤勉⇔怠惰(勤労態度) とても勤勉 忍耐⇔諦め(目的達成) すぐ諦める 総合 体が弱く受動的&インドアにならざるを得ない。計画的で勤勉。家族や婚約者の逝去や自信の体の事など色々重なり、諦めやすい性格になった。 賢さ・思考 賢明⇔暗愚(賢さ/道理) 賢明 利口⇔馬鹿(賢さ/能力) 利口 博識⇔無知(賢さ/知識量) 博識 機転⇔愚鈍(賢さ/頭の回転) 機転が利く 博学⇔浅学(賢さ/学問) かなり博学 柔軟⇔頑固(考え方) やや頑固 直情的⇔理性的(判断) 理性的 複雑⇔単純 やや複雑 勘が良い⇔勘が鈍い やや複雑 現実的⇔空想的 現実的 総合 とても賢く、少しの情報から多くを得られる。子供の頃は侯爵家で勉強をしているため、かなり博学。非常に現実的で、地に足のついた考え方。理想主義な父を諫める事も。 対人 友好的⇔ドライ 人並み 協調的⇔排他的(友好範囲) どちらでもない 社交的⇔交流無精(友人の数) やや交流無精 親和⇔自立 自立 深慮⇔浅慮(立ち振る舞い) 深慮 一途⇔浮気 割と一途 高飛車⇔低姿勢 物腰柔らかい 支配⇔服従 やや支配的 献身的⇔利己的 やや献身的 平和的⇔好戦的 人並み 素直⇔反抗的 人並み 寛容⇔厳格 人並み 総合 人当たりは良く思いやりもあるが、なかなか外に出られず交流が出来ずにいる。上品で物腰柔らかいが、相手を従わせる何かを持つ。人の上に立つのに向いている。 思想・心理 外向⇔内向(興味関心) やや外向的 外的統制⇔内的統制 内的統制 内罰⇔他罰 内罰的 自尊⇔卑下 どちらでもない 楽観的⇔悲観的(物事の見方) やや悲観的 達観⇔盲目 達観 愚直⇔狡猾 どちらでもない プライド⇔卑屈 どちらでもない 責任感⇔無責任 責任感つよい 執着心⇔淡泊 どちらでもない モラル⇔非人道 まあまあモラル高い 強欲⇔無欲 欲が少ない 享楽⇔禁欲 やや禁欲的 加虐⇔被虐 どちらでもない 敬虔⇔不敬 敬虔的 中立⇔偏見 どちらでもない 総合 達観してるが故に、若干悲観的な所がある。責任感が強く真面目で、家族や島のために自分を抑えがち。 まとめ 上品で落ち着いた雰囲気。体は弱いが、その分知恵が回る。物腰柔らかだが、人を従わせる威厳を持ち合わせる。 一番上へ
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戻る マジシャン ザ ルイズ 進む マジシャン ザ ルイズ (11)力の解放 「どうしたのかしら、お互い動きが鈍くなったわよ」 「膠着状態」 タバサが説明するには、実力高い者同士の魔法戦において、お互いが決定打を欠いた状態になると… このようにお互いが最低限の攻撃だけを行い、相手の出方を待つ膠着戦に陥りやすいのだという。 「へーって、じゃあ、私達が援護すればおじさまの勝ちってことじゃない!」 「…無理、再生するだけ」 「えー、じゃあさ、何か考えましょうよっ!」 「何かって何よキュルケ、何かいい考えでもあるの?」 「そりゃあ……じゃあ!今から王都に戻って騎士団を呼んきましょう!」 「………」 「あんたねぇ、もうちょっと頭使いなさいよ、せめていい武器を持ってきてあげるとか」 「そんなもの、あったら直ぐに渡してるに決まってるじゃ………」 「………」 「あ………」 三人の視線の先、そこにはキュルケに抱えられた、『禁断の剣』が納められた箱があった。 「!?」 影、飛竜の羽音、強風の降臨。 ルイズ達がウルザの背後に降下してくる、飛び降りる三人。 「ミス・ルイズ!先ほど私は安全な場所に退避していていなさいと―――!」 ルイズ、自信の笑み。会心の出来の課題を提出する生徒の顔つき。 「ミスタ・ウルザ!助けに来たわ!この剣を使ってあのゴーレムをやっつけるのよ!」 その手には、不思議な形状をした剣が握られている。 握りの先、途中から二つに枝分かれしている短剣のようなもの。 「君は何を言って……待ちたまえ、ミス・ルイズ、君が握っているそれは何だね」 「これが『禁断の剣』よっ!世界の均衡を壊すほどの剣!この剣があれば、あんなゴーレムなんてすぐにやっつけられるわっ!」 それを両手で握り締めたルイズが、ゴームレを睨み、大きく振り上げる。 「『禁断の剣』よ!目の前の敵を打ち払い給え!……たああっ!」 勢いよく振り下ろすルイズ。 閃光、爆発、倒壊、それ等、状況を打開する事態、一切何も起こらず。 「………えいっ!ええいっ!どうして何も起こらないのよ!『禁断の剣』!力を発揮しなさい!」 うんともすんとも返さない。 「―――フフフフ、……ハハハ!………これは驚いたっ!ハハハハッ!」 場違いな笑い声。 デルフリンガー、シュペー卿の魔法剣を地面に突き刺し、右手で顔を抑えたウルザが、心の底から愉快そうに笑い始める。 突然の展開についてゆけず、呆気に取られるルイズ、キュルケ。 「ミス・ルイズ、それを、貸したまえ、それはそう使うものではない。 いや、それは正しくは剣などではない、しかし、正しく世界の均衡を危うくする力だ」 「ミ、ミスタ・ウルザ?」 理解出来ていない顔のルイズから、剣を受け取る。 そのままそれを、天に差し出す供物のように、高々と掲げる。左手で輝くガンダールヴのルーン。 「これは……こうするのだ!」 マナを用い、『禁断の剣』と自身の間にリンクを組む。 そしてそのリンクを、この場のでウルザ自身と結びついているもう一つの『それ』へと結びつける。 接触、接続、成功。 『禁断の剣』が、ウルザ自身のマナを注がれ、その力を正しく発揮し始める。 まず『禁断の剣』から光の紐のようなものが現れ、今もゴーレムと戦い続けている鉄の獣へと伸びていく。 ウルザが手を離す。すると、それは結びつく片方に引き寄せられるように一直線に鉄の獣に向かって飛んでゆく。 飛んできたそれを、忠犬が主人から投げられたものをキャッチするように、獣は器用に口で受け止めた。 『禁断の剣』を咥える獣、対峙する土くれの巨人。 構図は変わったが、形勢に変化なし。 「あ、あのミスタ・ウルザ?一体何を?」 「――――――」 再び、土のゴーレムと鉄の獣との戦いが始まる。 果敢に飛び掛る獣、挑戦者を打ち払うゴーレム、先ほどまでの焼き直し。 しかし、ウルザの目には、先ほどまでとの違いが、徐々に大きくなっていくのが見える。 その変化に、最初に気付いたのはキュルケであった。 「おじさま!『禁断の剣』が―――」 続いて、ルイズもその異変を察知する。 「何あれ?光ってる、の…?」 「………あの獣が攻撃するたび、光が強くなってる」 獣がゴーレムを攻撃する度に、徐々にだが確実に光を強めていく『禁断の剣』。 「見ていたまえ、これこそ、君達が『禁断の剣』と呼ぶものの力だ」 生徒に数式の解法を教える教師のような顔――ウルザ。 結びつくマナのリンクを経由し、全てを終わらせるべく、指示を送る。 唐突なる均衡の崩壊。 『禁断の剣』が一際大きな光を放つ、その中からが輝くものが多数飛び出す。 瞬間、解き放たれた光がゴーレムへと吸い込まれていくようにして消滅。 変化。 巨大な土くれのゴーレムの姿がその大きさを変容させていく。 小さく、小さく、小さく、小さく、小さく……。 30メイル、20メイル、10メイル、5メイル、3メイル、そして……消滅。 一つの戦いの、あっけない幕切れ。 一方、敵対者の消滅を見届けた勇敢な獣。 彼もまた、その使命を果たし、力尽きその動きを停止したのであった。 「う、嘘みたい!あの巨大なゴーレムが、どんどん小さくなって!最後は消えちゃうなんて!凄いわ『禁断の剣』!」 「―――ミス・ルイズあれは、」 「皆さん、お疲れ様でした」 強大な敵に勝利した実感、お互いが無事であった安堵感、そして自分達がやり遂げたという達成感に湧くルイズ達。 そんな彼女達に声をかけたのは、森の影から現れたロング・ビルであった。 「ミス・ロングビル!ご無事でしたか!」 「これで全員無事ってことね!『禁断の剣』も取り返したことですし、帰りましょう!」 「……フーケ」 タバサの的確かつ、鋭い指摘。 「おっとっと、そういえばそうね」 「そうよ!フーケはどこ!?きっとこの近くにいる筈だわ!」 「きっと、何処かに隠れているんだわ。そう遠くないはずよ」 「そうね、探しましょ」 ルイズ達が手分けしてフーケを探す為の算段の相談している中、ロングビルがゴーレムと獣との戦いの痕、残骸が残るのみとなったそこへ向かうことを誰も気にしない。 ロングビル、学院の長、オールド・オスマンの秘書である彼女が、奪われた秘宝を回収することに問題など抱くはずも無い。 「ミスタ・ウルザ、お疲れ様でした」 そして、彼女は残骸の中から『禁断の剣』を見つけ出して、ひょいと持ち上げる。 「皆さん、もうよろしいですわよ」 『禁断の剣』を手にした、ロングビルに、ルイズ達の視線が集まる。 「あなた方の役目はここで終わりです。ご苦労様でした。 『禁断の剣』の使い方も分かりましたし、もう必要ありません」 高らかなる勝利宣言。 「え!?ミス・ロングビル!?」 「どういうことなの!?」 応えるロングビル、その口元が妖しく歪む。 「生徒の質問には、答えなくてはなりませんね。 さっきのゴーレムを操っていたのは私。加えて、トリステインの城下町にメイジの盗賊も、学院の宝物庫に忍び込んだのも私。 全て、私のしたこと、これが正解です」 「なるほど、つまり君が…『土くれのフーケ』だったのだね、ミス・ロングビル」 「ええ、その通りですわ、ミスタ・ウルザ。 おっと、動かないで頂戴。私はこの『禁断の剣』でいつでもあなた達を消すことが出来るのよ。 …わかったなら、全員、武器を遠くに捨てなさい」 先ほど、自分達の窮地を救った学院の秘宝、それが今、フーケの手の中にある。 先ほどの衝撃的な結末を見ているルイズ達は、フーケの指示に従い、武装を解除するほか無かった。 生徒三人は杖を捨て、ウルザは剣も捨てる。 「ありがとう、助かったわ。 ふふふ、折角『剣』を奪ったのに、どうしても使い方が分からなかったの。 だから、実際に使わせてみて、使い方を知ろうと考えたのよ。 そうしたら、やっぱり正解だったみたいね。特にミスタ・ウルザには感謝しても感謝しきれないわ。 けれど……あなた達はもう用済みよっ!消えなさいっ!」 フーケが魔力を剣に込め、目の前の邪魔者たちを消滅させるよう、思念を送る。 「………っ!!!」 ルイズ達にとっては幸いにも、フーケにとっては不幸にも、何の変化も訪れなかった。 「…なぜ!?どうして魔法が発動しないのよ!?」 「フーケ。それは魔力を用い『装備』した上で力を溜めねばならない、能力を行使し、力を使い果たしたばかりのそれは、ただの置物に過ぎんよ」 ただ一人、結末が分かっていたように、応えてウルザ。 「それはそもそも、こちらの世界の『禁断の剣』などではない。」 ウルザがゆっくりと手を掲げる。 「解呪/Disenchant」 フーケの手にあったものが、ひび割れ、砕け、かつて『禁断の剣』であったものへと姿を変え、地面へ落ちていく。 「…それは、『神河』と呼ばれる世界の武器だ」 「な、なんてことを……」 手から零れ落ちていく残骸を呆然と見つめることしか出来ないフーケ。 「名を『梅澤の十手』という」 ―――梅澤の十手 ハルケギニアともドミナリアとも違う、神河と呼ばれる異世界。 そこで梅澤俊郎という男が、銀と鋼と魔力を用いて作ったとされる武具。 梅澤の十手は三つの力を持つ。 一つ、強化。二つ、弱体化。三つ、癒し。 その強大なる力は「神河」における神同士の争い、 「夜陰明神」と「生網明神」の戦いの行方を左右したほどであったと言われている。 これこそが、一説では、梅澤の十手が神河最高の伝説の至宝であるとされる所以である。 強すぎる力は、更なる力の介入を招く結果となる。 ―――ウルザ 戻る マジシャン ザ ルイズ 進む
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場所は変わって、トリステイン魔法学院の学院長室では決闘の一部始終遠見の鏡で見ていたオールド・オスマン学院長とコルベール先生がいました。 「伝説の【ガンダールヴ】か・・・」 オールド・オスマンは目を瞑り深いため息をつくと徐にコルベールに尋ね直しました。 「ミス・ヴァリエールの使い魔のルーンと伝説の記録に間違いは無いのじゃな?」 「はい、オールド・オスマン学院長。私もこの決闘を見るまでは半信半疑でしたが・・・」 額に光る汗を拭きながらコルベールは続けます。 「あらゆる武器を使いこなし、無敵の鎧を身に着け・・・巨人にもなったと言われております・・・。これは早急に王室に連絡した方がよろしいかと思われますが」 「いや、それには及ばんじゃろう」 コルベールの言葉にこう答えたオールド・オスマンは水パイプを手に取ると口へ運びながらこう続けました。 「王室貴族の阿呆どもにこの事を知らせればどうなるか・・・わかるじゃろ?」 コルベールは「あっ!」と気がつき再び汗を拭い始めました。 「どうせ研究と称して王室に連れ去り戦争でもおっぱじめるに決まっておるわい。そうなれば未来あるうちの生徒も悲劇に見舞われるじゃろうて」 苦々しく語るオールド・オスマンにコルベールも同意しました。 「まぁ、王室貴族連中なぞ煙に巻くのは慣れておるわい。それに・・・」 遠見の鏡を見ながらオールド・オスマンは呟きました。 「心優しき使い魔にはワシもちと興味あるしのう」 その日の夜、ルイズはベッドの中で今日の事を思い出していました。 失敗魔法で落ち込んでいた所を慰められた事 おとーさんの比類なき強さ 決闘相手だったギーシュさえ傷つけなかった優しさ ギーシュが傷つけた二人と私へギーシュに謝罪させた思いやり 手を繋いだ時のぬくもり・・・ ルイズは部屋に帰った後、おとーさんに明日の虚無の曜日に街へ出て武器を買い物する事を提案しました。 今日の出来事でルイズとしては何かおとーさんに買ってあげたかったのです。しかし、おとーさんは武器は要らないと断ったのでした。 たしかにあれだけ強いおとーさんですから必要ないかとルイズは考えしょげていました。 そんなルイズを見ておとーさんは少し考えると明日自分のうちに招待したいと言ってきました。突然の申し出に戸惑いましたがルイズは行くことにしました。 「使い魔の家に行ったメイジなんて私が初めてだろうなぁ~」 すでにおとーさんが家に帰った部屋でポツリとそう呟くと、ルイズは何故だが可笑しくなってきて一人でクスクス笑い始めました。 その時、扉をノックする音が聞こえました。扉を開けるとそこにはキュルケとタバサが立っていました。 「ななな、なにしに来たのよ」 「別に~、ちょっとあなたの使い魔に興味があったから来たのよ」 「私も興味ある」 あからさまに嫌そうにしているルイズをよそにキュルケとタバサはズカズカと部屋に入ってきます。 「ちょ、ちょっと勝手に入らないでよ」 「いいじゃない。使い魔は・・・おとーさんだっけ?どこよ?」 部屋をキョロキョロさがすキュルケとタバサに諦めたルイズはため息をつくと正直に言いました。 「おとーさんなら帰ったわよ」 きょとんとするキュルケとタバサ、その直後キュルケは吹き出しました。 「アハッ!あんた使い魔に逃げられたの?」 ムッとするルイズはキュルケの言葉を否定しました。 「ちち、違うわよ!!毎日家に帰ってるの!明日の朝にはまた来るのよ!!」 ルイズの言葉に「へっ?」と間抜けな顔をして答える二人でしたがすぐに興味津々な顔をして根掘り葉掘りきいてきました。 結果、部屋についているもう一つのドアについて詳しく説明する事になりました。 説明の後、どういうわけかキュルケは中を覗くと言い出しました。 タバサはプライベートを理由に、ルイズはいつしかの夢の事が頭によぎり止めようとしましたがキュルケは聞かずにドアに手をかけました。 「ちょっとだけ。ちょっとだけだから」 キュルケがドアを少し開けて中を覗いていました。すると、ドアの向こうで誰かがくしゃみをするのが聞こえました。 その後、ルイズとタバサは気絶したキュルケを部屋まで運ぶのでした・・・